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年5日の有給義務化にブラック企業が利用する悪質な裏技と対応法

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労働基準法の改正により、2019年4月から有給休暇の取得が企業に義務づけられています。

具体的には、年10日以上の有給休暇の権利を持つ労働者に対して、企業は最低でも1年で5日間の有給休暇を与えなければなりません

しかも30万円以下の罰金という罰則付き、対象となる労働者1人につき1罪として計算され、罰金も増えていきます。

日本の有給休暇の取得率は平均で50%程度で、世界でも最低というデータもあって義務化された背景があります。

有給義務化にブラック企業が利用する悪質な裏技

そもそも、ブラック企業は1日の有給休暇すら取らせるつもりはなく、twitterでも悲鳴の投稿をよく見ます。

ただ、今までであれば、従業員から有給休暇の申請がなかったという言い訳ができたのですが、義務化となると申請がなくても最低5日は取得させてないとまずいことになります。

そのために、ブラック企業は次のような悪質な裏技・手口を利用します。

  • 年末年始休暇を減らす
  • 夏期休暇を減らす
  • 祝日を出勤日にする

具体的には、例えば今まで12/30 - 1/3の5日間の年末年始休暇があったのなら、それをすべて出勤日にして、休みたければ有給休暇を使わせる、とします。

そうすると、あら不思議、年5日の有給休暇の義務化に対応できたことになります。夏期休暇を減らす、祝日を出勤日にするというのも同じ手口です。

ブラック企業の立場で考えると、休みの日数は同じなんだから文句ないだろということでしょうけど、従業員の立場で考えたら、そもそも有給休暇の日数や権利は自分たちのものなのに勝手に使い道を決めるなということになります。

悪質な裏技への対応法

今まで休みであった日を出勤日に変えて、有給休暇を使わせるような裏技が法的に認められるのか、厚生労働省のパンフレットで以下のようなQ&Aがあります。

Q:今回の法改正を契機に、法定休日ではない所定休日を労働日に変更し、当該労働日について、使用者が年次有給休暇として時季指定することはできますか。

A:ご質問のような手法は、実質的に年次有給休暇の取得の促進につながっておらず、望ましくないものです。

そうです、年5日の有給義務化の目的は「年次有給休暇の取得の促進」であり、プラスマイナス0で良いわけないでしょということです。

そして知っておきたいことは、労働条件に関する不利益な変更を行う場合、会社は個々の従業員の同意を取らなければなりません。

不利益な変更の場合は、36協定などの署名で求められる「従業員代表の同意」ではなく「個々の従業員の同意」が必要です

これは入社時に雇用契約を交わした際に、休暇や休日の取り決めがあったはずです。その契約内容を変えることになるので、契約の当事者であるあなたの同意が必要になるわけです。

契約内容の変更だから当事者の同意が必要というのは当たり前のことです。会社が勝手に相手の不利益となる契約内容を変えるのはダメですよね。

もし会社が変更の同意を強要したりする場合は、すぐに労働基準監督署に相談しましょう。そもそも悪質な手法で法律の目的をごまかそうとしているわけですし。

まとめ

ブラック企業の常套手段が「うちには有給休暇の制度はない」というものですが、年次有給休暇は法律で認められたすべての労働者の権利です。

例えば、以下はすべて違法であることを知っていますか?

  • 忙しいので年次有給休暇は許可できない
  • 人が少ないので長期の年次有給休暇は許可できない
  • 年次有給休暇を取るなら給料を引く
  • 年次有給休暇を取るなら人事評価を下げる
  • うちの会社に年次有給休暇はない
  • パート・アルバイトに年次有給休暇はない
  • 1週間前までに申請しなければ年次有給休暇は認めない

以下の記事で年次有給休暇の正しい知識を解説していますので参考にしてください。

参考:ブラック企業の年次有給休暇の問題:正しい知識と戦い方の解説

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