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2019年から月45時間以上の残業がブラック企業になる理由

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2019年の労働基準法の改正により、1か月の残業時間の上限は45時間となっています。

特別条項という特別な方法を使えば、月100時間未満、複数月平均で80時間以内の残業も可能となりますが、わざわざ特別な方法まで使って残業をさせるような企業はまさにブラック企業でしょう。

なぜ、月45時間以上の残業がブラック企業になるのか、その理由を解説します。

月45時間以上の残業がブラック企業になる理由

労働時間の原則は1日8時間、1週間40時間です。

しかし、労使(会社と従業員代表)によって36協定(サブロク協定)という協定を結ぶことで、会社は従業員に残業をさせることができます。

では36協定を結べば、無制限に残業をさせることができるのか?

2019年以前は実態としてそのようになっていました。

実は、2019年以前でも、36協定の上限時間は1か月の上限となる残業時間は45時間でした。

しかし、月45時間の残業時間があっても、罰則がなかったため、守る企業が少なかったのです

罰則がないからやりたい放題ってところも、表面的に法令遵守なんて言っている企業の本音がよくわかりますね。

しかし、2019年の労働基準法の改正により、1か月の残業時間の上限である45時間を超えたら罰則(6か月以下の懲役または30万円以下の罰金)が科されます

そのため、毎月のように月45時間以上の残業をさせている企業は、ブラック企業と断言できます

月45時間以上の残業は法律上可能、ただし月100時間未満、平均80時間以内

「うちの会社は毎月残業時間が45時間を超えているから法律違反だ」とすぐに決めつけることはできません。

実は、36協定の上限時間である45時間を一時的に超えても良い場合があります。

それが、36協定の「特別条項」というものです。

決算間近の繁忙期など、臨時的・突発的に会社が忙しくなった場合、特別条項ありの36協定を労使で結んでおけば、月45時間を超えても法律違反になりません。

ただし、特別条項ありの場合でも、月100時間未満、複数月平均で80時間以内となります。

この特別条項についても労使協定が必要です。

「月100時間未満、複数月平均で80時間」という考え方をわかりやすく解説すると、例えば、以下のような場合です。

  • 1月:残業時間99時間(1回目)
  • 2月:残業時間61時間(2回目)
  • 3月:残業時間80時間(3回目)
  • 4月:残業時間80時間(4回目)
  • 5月:残業時間80時間(5回目)
  • 6月:残業時間80時間(6回目)
  • 7月:残業時間45時間
  • 8月:残業時間45時間
  • 9月:残業時間45時間
  • 10月:残業時間45時間
  • 11月:残業時間45時間
  • 12月:残業時間45時間

特別条項があっても、残業時間は月100時間未満なので、1月の残業時間は100時間となったらアウト、ここでは99時間としています。

そして「複数月平均で80時間」のため、2月の残業時間の上限は61時間となります(1月99時間 + 2月61時間 = 160時間 → 2か月平均80時間)。

しかし、特別な場合といっても月100時間の残業時間ってどうなんでしょうね?

もともと残業時間が月80時間を超えたら過労死のリスクが増すという医学的な知見があります

そのため、労働基準法の改正のとき、80時間と100時間が経団連と労働組合が議論していたのですが、経団連が中小企業が潰れてしまうと強行的に主張したのが月100時間という上限です。

月100時間の残業というのは、月22日勤務として1日4〜5時間の残業、終業時刻が18時なら、残業して22時、23時にようやく業務終了・・・、そんな会社はやばいので早く転職した方がいいです。

経団連という組織は「いかに人をギリギリまで酷使するか」を追求する組織なのか、と疑ってしまいたくなります。

特別条項ありの80時間残業は年6回まで

1か月の残業時間の上限を45時間と決めても、特別条項で「月100時間未満、複数月平均で80時間以内」という例外があったら、結局、ブラック企業は守らないのでは・・・と思うかもしれません。

さすがに国も企業を完全に信じてはいません。

特別条項ありの月100時間未満、複数月平均で80時間以内というルールは年6回までとなっています。

先程の例のように、1月から6月まで月45時間を超えていれば、7月から12月までは月45時間が完全に上限となります。

もし、年6回以上、月45時間を超える残業があったら、すぐに労働基準監督署に相談しましょう

タイムカードを改ざんしているブラック企業は後を絶ちません。客観的な証拠となるデータを持って相談しましょう。

  • どこからどこまでが労働時間、残業時間になるのかわからない

という場合は以下の記事を参考にしてください。

参考:ブラック企業がひた隠す法律上の労働時間の定義とは?

中小企業は2020年4月から月45時間以上の残業規制が始まる

ここまで1か月の残業時間の上限は45時間、月45時間以上の残業をさせている企業はブラック企業であると主張してきました。

しかし実は、中小企業に対する規制が始まるのは、2020年4月からです。

ただ、私が勤務しているホワイト中小企業で、月10時間程度の残業しかないので、元々こんな規制は無関係です。

「中小企業への義務は2020年4月から、2019年中は月の残業45時間を超えても全然OK」なんて思っている企業は、やはり心の中で従業員をギリギリまで使おうと思っている、まさにブラック企業なのです。

そんな企業は早く見捨てて転職すべきではないでしょうか?

参考:ブラック企業の10の特徴と見分け方・対処法! こんな会社は危ない!

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