人手不足倒産が増えてきています。
帝国データバンクの発表「人手不足倒産」の動向調査(2013~18年度)でも、人手不足倒産は年々増加し続けており、2018年度は前年度比で48%も増加しています。
業種別では、建設業が最多、次に道路貨物運送業となっており、小規模倒産が増えています。
小さな企業だから、賃金が安くても仕方ないといった言い訳をする会社もありますが、経営センスがなく、そもそも人を雇う資格もなかったといっては言い過ぎでしょうか?
もちろん、倒産した企業がすべてブラック企業というわけでもなかったでしょう。しかし、いずれにしても人を募集しても集まらなかった企業です。
時事通信の記事「『人手不足は今以上に進むべき』ブラック企業の撲滅に貢献か」で野口旭専修大教授は以下のように述べています。
人手不足は今以上に進むべきだ。人手が余っていくらでも雇えるから「ブラック企業」が出てくる。本当に人手不足になれば企業はもっと賃金を上げなければならなくなり、適正な賃金を払えない企業は淘汰(とうた)される。こうした状況は経営者には厳しいが、働く人には必要だ。本来は政府や日銀がそういう環境を作らなければならないのだが、20年間もそれを怠り、デフレを放置してきた。
ポイントは、
- 人手不足になれば企業はもっと賃金を上げなければならない
- 適正な賃金を払えない企業は淘汰される
人手不足が進むことで、労働者を使い捨てにするブラック企業は潰れていきます。まさに歓迎すべきことです。
そして、ブラック企業から身を守るための対処法、それは以下の2つです。
- ブラック企業からすぐに退職する
- そもそもブラック企業に入社しない
ブラック企業からすぐに退職する
ブラック企業のような違法な会社を許せない気持ちはわかります。
しかし、まずはブラック企業からすぐに脱出すべきです。
ブラック企業は人を使い捨てにします。精神的・肉体的にあなたを追い込んでいきます。うつになってしまったら正常な判断ができなくなります。だから怖いのです。
ブラック企業に残っていたら、あなたまでダメになってしまいます。だから、すぐに退職すべきなのです。
ブラック企業からの退職方法
辞めさせてくれない、退職できないといった悲鳴を聞きますが、それは間違いです。
あなたが「辞める」と決めれば、すぐに退職はできます。会社や上司の許可も不要ですし、そもそも会社に行かなければいいのです。
ブラック企業の「辞めるなら損害賠償を請求する」は心配無用
いくらブラック企業と言っても、あなたを無理矢理働かせることはできません。そもそも日本では強制労働なんて許されません。
- 辞めてもお前なんか他で通用しない
- こんな時期に辞めるなんて無責任だ
- 辞めるなら損害賠償請求する
いずれもブラック企業の常套句です。違法行為満載のブラック企業なので、脅迫してでも辞めさせないようにします。
でも、心配無用です。単なる言葉の脅しです。損害賠償請求なんてできません。
損害賠償を請求すれば裁判沙汰になり、裁判になって困るのは違法行為をしているブラック企業の方です。
とはいえ、以下の記事で紹介しているとおり、本当に損害賠償をするアホなブラック企業も実在しますが。
参考:退職者を損害賠償請求して逆に1100万円支払うことになったブラック企業
そもそもブラック企業に入社しない
どんな業種の、どんな会社でも、客がいて売上が上がり利益が生まれるから企業は存続します。
しかし、企業が拡大しようとすると必ず人手が必要です。逆に言えば、人出が集まらなければ拡大できません。
バイトが集まらず、既存店舗まで閉鎖に追い込まれたすき家の事例もありますし。
そのため、私たちができることはブラック企業で働かない、入社しないことです。
そうして、社会からブラック企業を撲滅することができます。
ブラック企業の見せかけの給料にダマされてはいけません。このサイトではブラック企業リストを充実させていますが、入社する前に必ずインターネットで社名を検索してください。
数件だけの悪口だけなら個人的なトラブルかもしれませんが、多くの悪い書き込みがあったら、そこはブラック企業です。
ブラック企業には様々な特徴があります。
以下の記事でブラック企業の特徴と見分け方を解説しているので参考にしてください。
まとめ
人材不足倒産の増加により、ようやく多くの企業が人の大切さを理解してきたようです。
ブラック企業を必要悪なんていう人もいますが大間違いです。ブラック企業は単なる悪です。
個々の力は弱くても、みんなで協力すればブラック企業は撲滅できます。みんなでブラック企業の情報を共有し、ブラック企業を撲滅していきましょう。
企業を見分ける方法、そしてあなたの真の価値を知るためには?
本サイトではブラック企業の特徴・見分け方を紹介していますが、最後はあなた自身で判断するしかありません。
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